こどもの矯正治療を始めるタイミングは、ご両親様を悩ませることと思います。始めるタイミングを この場で確定できないのは、個人レベルで成長段階がかなり違ってくる為となります。 様々な観点が考えられます。御参考になれば幸いかと思い時期についてまとめてみました。
歯列矯正治療 開始
12歳臼歯とは、親知らずが無ければ一番奥の歯となります。正式名は、「第2大臼歯」ですが12歳頃に生える為、12歳臼歯と呼ばれています。 矯正治療を始めるタイミングを考えるに当たって12歳臼歯が生えてくるタイミングとどう関係があるのかを考えてみましょう。
12歳臼歯が生えてきた後から始める
12歳臼歯が生えると、おおよその顎の成長が一段落したといえます。つまり、全て の歯が大人の歯なのです。大人の歯は、もう生え変わりませんので、お子様の歯の 成長も落ち着きます。その時点で、その子供のオリジナルの歯並びが完成するわけ です。そこから矯正治療を施すことにより、歯並びを理想の形に並び替えるので、 一回の施術で最終形を作ることが出来るのです。 (症状により、12歳臼歯が生えるのを待ってはいけない場合があります。) では、逆に12歳臼歯が生えてくる以前に治療を始める利点と欠点を考えてみましょう。
12歳臼歯が生えてくる以前に治療を始める
土台にずれがある場合(上顎と下顎の骨が極端にずれていること)は、勿論、顎の成長が一段落する 前に始めなくてはならないでしょう。土台のずれを治すことが出来るのは、小学校低学年頃だけとな るからです。
顎が成長途中のお子さんは、そのお子さんに合わせたお口作りが可能となります。 例えば、顎の成長発育を促したり、少し抑制したりして良い成長の方向へ導くこ とや改善を目標に歯列矯正が出来ます。 例えば、大人の歯では抜歯を伴う歯科矯正でも、成長途中の段階で行うことで、 非抜歯での歯科矯正を可能にします。
基本的に子供の歯科矯正は、第1段階と第2段階とに分かれます。歯は、顎の骨に埋まってます。 成長途中にある骨は、骨自体が柔らかい為、矯正による反応が良く、歯の動きが早く、痛みも少ない のです。子供の歯科矯正は、第2段階の為の準備矯正と捉えてもらったら良いかと思いますが、第1段 階の歯科矯正結果に満足され、第2段階を行わないという選択もあります。
また歯科矯正後の適応能力が子供と大人ではかなり違います。歯科矯正後の噛み合わせ、歯、歯茎、舌、口の周りの筋肉がその新しい環境に素早く、対応し、適応していくのです。